血管を柔らかくするには? 米を中心にした食べ物で改善、予防対策を

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こんにちは、あいうえお農園です。

 

血管が固くなったとお悩みではありませんか?

脂肪やコレステロールが溜まり過ぎてしまうと動脈硬化などの症状を引き起こし、脳梗塞や心筋梗塞など重い病の発症につながってしまいます。

食生活を今一度見直して、健康的な生活が送れるよう改善していきましょう。

 

米を主食とした和食の健康効果は立証済み

米を主食に、魚介類や野菜、海藻、大豆食品など様々な食品を食べ、また適度に肉類や植物性油脂類を取り入れた、昭和40年代ごろの食事。そのころを境として、日本の平均寿命が飛躍的に伸びています。日本の伝統的な食材そのものが、動脈硬化を予防する効果をもつことが立証され、欧米からも脚光を浴びています。

 

栄養バランスとおかずのバリエーションがポイント

米の炭水化物などからエネルギーの半分以上をとるような食事は、先進国ではあまり類を見ません。欧米ではエネルギーの半分近くを肉類からとりがちで、血中のコレステロールや脂肪が増え、動脈硬化を招きやすくなっています。

米は、パンやパスタのように塩分や油で調製せずに、炊くことでそのまま食べられます。淡白な味わいは、どんな食材とも合います。それは、色々なおかずのバリエーションから楽しみながら栄養を摂取できることを意味しています。

 

不足な栄養素を食材の組み合わせで賄う

米を主食とした場合、どんな主菜と副菜を食卓に用意すれば良いのでしょうか? 簡単に考えると、米ではとれない、または不足しがちな栄養を多く含む食品をそろえましょう。

米は炭水化物を主としているので、体のエネルギー源になります。そこで主菜は、肉や魚、卵、大豆製品などの良質のタンパク質を含み、骨や筋肉、血液をつくる食品をそろえます。とくに過剰な油分が少ない魚や、大豆を原料とした豆腐は理想的な主菜となります。副菜としては、野菜やきのこ類、海藻類など、身体の生理機能を整えるビタミンやミネラルを多く含んだ食品が理想とされています。

こう見ると、米を中心とした和食は完ぺきといえるほど、栄養バランスの良い食生活のスタイルとなっています。

 

食材と各栄養素

魚・・・魚特有の脂質であるドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸など

のり・・・ビタミン、ミネラル

漬け物・・・ビタミン、ミネラル、繊維質、乳酸菌

味噌汁・・・味噌から必須アミノ酸、ミネラル、ビタミン、繊維質、酵素、大豆サポニン、大豆タンパク。野菜や海草、貝、きのこからビタミン、ミネラル

おひたし・・・緑黄色野菜から繊維質、ビタミン

納豆・・・ビタミン、カリウム、亜鉛、カルシウム、食物繊維

 

離乳食としても米が最適

日本では、米をおかゆなどにして離乳食とするのが一般的ですが、近年、世界でも離乳食としての米が注目されています。

赤ちゃんは、消化吸収力、腸の免疫力が未発達なので、脂肪を最初に与えると下痢を起こしやすく、動物性タンパク質を与えると食物アレルギーの原因になりやすいです。そのため、穀類を離乳食として与えるのが主流となっています。イタリアでも、パスタの原材料であるセモリナ粉と並び、米の粉が離乳食として市販されています。

近年増加している小麦アレルギーは、小麦に含まれるタンパク質にアレルゲンが存在しているといわれ、卵などのアレルギーと並び、子どもが悪い症状を起こすことも多いです。その点、米へのアレルギー体質をもつ子どもは少なく、安全な離乳食品として広まっています。

 

米と大豆で必須アミノ酸が補える

大豆は必須アミノ酸のリジンを多く含みますが、含硫アミノ酸が少なく、逆に米はリジンが少なく、含硫アミノ酸が多くなっています。大豆食品と米を一緒に食べると、両者の欠乏している必須アミノ酸を補うことができます。

 

そもそも、必須アミノ酸とは?

タンパク質を構成する約20種類のアミノ酸のうち、成人では8種類のアミノ酸が体内では合成できないので、食事から摂取する必要があります。そのアミノ酸を必須アミノ酸と呼びます。小児ではもうひとつ増えて9種類のアミノ酸が、必須アミノ酸とされています。乳児にいたっては10種類もの必須アミノ酸があります。必須アミノ酸は、ひとつでも欠乏すると成長に異常を来たす、重要な栄養素です。

 

米なら肉を食べなくても頑丈な体にできる

昔の日本人が、肉を摂取しなくても頑丈な体をもっていたのは、必須アミノ酸が欠乏しなかったからだと考えられています。一方、小麦粉は米よりリジンの含量が少ないので、必須アミノ酸が欠乏しやすいです。そのため、パン食文化では、肉や卵を食べる必要があったといわれています。

 

塩分を抑えて高血圧にも注意

栄養価やバランスの面では、文句のつけようがない米と大豆ですが、注意が必要なこともあります。お互いに主張しないほのかな味わいなので、味付けが過剰になってしまう点です。

米と大豆に味付けをする塩のとりすぎは、高血圧のおもな原因となります。日本人に脳卒中が多いのも、食塩摂取量が多いためと考えられています。米や大豆を多く摂取してきた昔からの日本の食文化だけが理由ではなく、動物性食物を多くとり入れている現代の食事も、決して減塩となっているわけではありません。日本人の食塩摂取量は1日約10グラムで、世界的に見ても過剰な傾向とされています。

 

味噌汁の味付けに工夫をして減塩

栄養バランスがとくにいい料理として味噌汁があげられますが、注意が必要です。

味噌は穀物と塩でできているため、野菜などの具を多くし、汁を少なくします。カツオ節や昆布などのだしで味を付けるなど、工夫が必要です。大豆と塩が原料の醤油にも同じことがいえます。

 

米と大豆はうまく組み合わせて食べる

味噌や醤油といった調味料のほかにも、納豆や豆腐、また豆腐に手を加えた油揚げなど、大豆の加工品は米に欠かせない食品といえます。

「畑の牛肉」といわれるほどの良質なタンパク質と、消化吸収の良さは、食が細い人や体調の悪いときにもうってつけの食品といえます。

大豆に含まれる大豆イソフラボンは、骨粗しょう症などに効果があるとされています。

米にない栄養分が補える大豆は、やはりベストパートナーです。

 

大豆の加工食品

豆腐・・・豆乳に凝固剤(にがり)を加えて凝固させたものを崩し、型箱に移して固めたもの。

油揚げ・・・木綿豆腐を低温の植物油で揚げたのち、さらに高温の植物油で揚げたもの。

湯葉・・・豆乳を加熱し、表面にできる膜をすくったもの。

きなこ・・・大豆を煎って粉にしたmの。

納豆・・・蒸煮大豆に納豆菌を植え付け、熟成させたもの。

 

米と糖尿病の関係

日本では食事の欧米化が進み、1人当たりの米の消費量は、昭和30年代に比べると半分にまでなってしまっています。また、一方では生活習慣病患者が増えてきていることも指摘されています。

1987年頃には糖尿病患者は約108万人とされ、米の1人当たりの年間消費量は75キログラムほどでしたが、2008年には糖尿病患者は倍以上の237万人になり、米の消費量は59キログラムまで落ち込んでいます。米の消費量が年を追って下がっていくにつれ、糖尿病患者が増えています。

近頃、糖質制限で米をあまり食べないほうが良いという風潮も聞かれますが、結果としては、魚や大豆といった昔ながらのおかずがへり、肉などを食べる機会が増えることで、栄養過多になってしまっていることをあらわしています。